FUJIROCK’10 1st/AUG Atoms for Peace

Atoms for Peaceは、さすがに人が多い。モッシュピットはひどい泥濘。何回も足をとられる。
しかも、古い知り合いにばったり遭遇。面白い。

定刻どおり、メンバーが登場。気負いがない。Thom Yorkeはテニス部か?という出で立ち。
セットリストは以下のよう。

01. The Eraser
02. Analyse
03. The Clock
04. Black Swan
05. Skip Divided
06. Atoms For Peace
07. And It Rained All Night
08. Harrowdown Hill
09. Cymbal Rush

10. I Might Be Wrong
11. Give Up The Ghost
12. Videotape

13. Paperbag Writer
14. Judge, Jury and Executioner
15. Hollow Earth
16. Feeling Pulled Apart By Horses

聴いているそばから次々と新しい刺激が繰り出される、感動的とも思われるライブだった。
2010年に何があるのか、できるのか、ということを考えさせられる。
特に感じたのは、リズムとダンスについて。演奏ではトライバルなリズムが多用され、Fleaのベースはリズムの間をうねるように、または金属音のリズムとして展開していた。ガっと、バリバリ、と弾かれるベースに、とてつもない繊細さを感じる経験は初めてだったかもしれない。そして全曲が必ずダンスを前提としているリズム。事実メンバーは踊りながら演奏していた。
”Amnesiac”以降の、Thom Yorkeのリズムへの感性を丸ごとパッケージングしたようなバンドなのであろうと思った。

また、アンコール最初のThom Yorkeのソロ。特に11. Give Up The Ghostはエフェクターを用いてフレーズをその場で録音し重ねていくというものだったが、思いつきはするがあそこまでの完成度をもって構成することは難しいであろうと思った。先の録音に今の録音が重なり、そのずれが音の幅を増やし響いて行く。曲もとてもよかったし、一番感動した。

The Beatlesをもじった曲もへんてこで、かつリズムを前面に出したもので面白く、なんという楽器なのかわからないがMauro Refoscoによる「バリバリ」という音を出すバンブーの楽器が最後は炸裂していて本当にカッコよかった。

わざわざ観に来てよかったなぁ、としみじみ。