Bye Bye Blackbird
このあいだ、バイトをやめた。
音楽に関わるバイト、レコードをかけ、酒を出すというバイトだった。
この人に会っていなければ、私の人生の色味が一気に曇ってしまうような人との出会い、
とても興奮して見た、モータウンやソウルのDVD、
ジャズにもこんな人がいるんだ、と思いながら聴いたミンガス、
最高に好きだと思ったマーヴィンゲイ(特にLIVE at London Paradium)、
音楽観が一変した、サザンソウル、そしてジェームスカー、
その出会いの延長で読んだソウルの本、
植草甚一、
クラクラと気が遠くなる感覚を覚えた、コルトレーンのドキュメンタリーと、「Africa」、
客を黙らせたり、音楽に耳を傾けさせるためにかけた、フリージャズ、
とても蒸し暑いときに聴いた、ライトニンホプキンス、
最高に好きで、最高に尊敬しているニーナシモン、
働いたあと、疲れたときに何度も聴いた、ビリーホリデーの「Lover Man」、
そのほか、たくさんのレコードたち。
客がしゃべっているあいだに、本を読んだり、こっそり居眠りしたりするのも、楽しかった。
Bye Bye Blackbirdは、特別にすきでもないけれど、ニーナシモンのそれはとても好き。
そして、次の曲のBrown Babyが本当に好き。
オレンジ色のライトの下で働いていた、印象がつまった曲のような感じ。
酸いも甘いも、とはこういう経験を指すのかな。